こんにちは、目黒モナーク動物病院、院長の佐藤です。
先日、犬と猫を飼われている飼い主様から、こんな質問をいただきました。
「猫はフィラリア予防をしたほうがいいの?」
確かに、犬には「フィラリア予防週間」や「フィラリア健診」といった予防のお知らせをはじめ、
フィラリア予防期間がありますが、
猫の予防としてフィラリア予防はあまり知られていません。
「犬は散歩に行くから気をつけよう!」
「猫は家にいれば蚊に刺されない!」
と思うのが普通かもしれないです。
猫のフィラリア症の報告が増えている?!
実は、近年、猫のフィラリア症の報告が増えてきています。
猫のフィラリア症は無症状の場合が多く、
症状としてあらわれるのは、
咳・嘔吐・元気消失・食欲不振・体重減少などの症状や
呼吸器の病気ですが、
通常の中でもよくある症状のため分かりにくいです。
咳の症状は、
喘息やアレルギー性気管支炎などの症状が似ているため、
フィラリア症によって、咳をしているのか?の診断が難しいのが現状です。
また、無症状で病気が進行している場合は突然死を引き起こすこともあります。
ゾエティス https://www.nekomamo.com/parasite/filaria/notice/
ゾエティスのデータによると、10頭に1頭が感染しているとのことです。
フィラリア(犬糸状虫)は寄生虫
猫がフィラリアに感染する経路
フィラリア(犬糸状虫)に感染した動物がいるとします。
その感染した動物の血液を蚊が媒介(猫の血液を吸う)することにより、
フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が侵入してしまうことで感染してしまいます。
感染した幼虫(ミクロフィラリア)の行方
フィラリア(犬糸状虫)は蚊が媒介する(猫の血液を吸う)ことにより、
フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が成長しながら血管を通って心臓に到達していきます。
この幼虫(ミクロフィラリア)の成長はあっという間に体内で育っていき、
のフィラリアになり、血管に侵入していき、肺に移動し、心臓に到達します。
フィラリア予防とは
侵入したフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)を退治するための予防薬です。
1か月に1回の予防
予防薬は背中の毛をかき分けて直接垂らすスポットタイプです。
都内では蚊の活動期間である5月~11月頃までが予防期間となっています。
予防できるのにしなかったためにフィラリア症になってしまっていた・・・
蚊に刺されても安心できる日々を過ごしていくためにも
予防をしたほうがいいことになります。
環境によって時期は異なりますので、
獣医師と相談しながら、予防をしていきましょう。